夏休みの終わり

【お題:夏休みの終わり】
【時間:ー】

◆◆◆

「夏休みも終わりか」
冷房の効いた部屋でベッドに横たわっていた僕は、カレンダーを見て呟いた。
ごろんと体の向きを変えて、窓の外を見る。どうやら外は30度を超えているらしい。暑さのせいで窓から見える景色はゆらゆらと揺れてみえた。
「休み中、何もやらなかったなぁ」
いや、本当に何もなかったわけではない。家族で温泉旅行に行ったし、友達と夏祭りにも行った。それなりに夏休みらしいことはやったのだ。……不思議なことに、改めて振り返ってみると、何故か夏休みを無駄に過ごしてしまった気になる。僕には、何か他にやるべきことがあったのではないか、と。だけど、その”やるべき何か”が一体何だったのかはわかっていないんだけど。このままではいけない気がする。だけど一体何を変えればいいのかはさっぱりわからない。
「……ま、考えるだけ無駄か」
僕は天井を見上げた。目を瞑って見ると、瞼の裏の真っ黒な視界に、クラスメイトの姿がぼんやりと浮かんで見えた。

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